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9/29@早稲田大学 ジェンダーと労働研究会主催シンポジウム『ポストフェミニズムと<私たち>の労働 ー河野真太郎著『戦う姫、働く少女』を受けてー』開催のお知らせ

『戦う姫、働く少女』は、「ポスト・フェミニズム(≒新自由主義)」という 時代認識のもと、映画、アニメ、TVドラマなどの文化的テクストを縦横無尽に 読み解く、刺激的な一冊です。焦点が当てられるのは、様々な作品における 「労働」と「貧困」の表象、あるいはその不在。 取り上げられる作品の中で、女性たちは、異性愛主義的な家族とジェンダーの くびきからも、苦役としての労働からも「解放」され、アイデンティティと 結びついた「やりがいのある仕事」に勤しんでいるようです。同時に、そこでは 「母であること」とポスト・フェミニストであることの矛盾も、十分な支払いを 受けていないケア労働者の困窮も<わたし>の問題として個人化されてしまっています。 果たして「自己決定と自己責任」の幻想の只中において、「<わたしたち>の連帯」は いかにして可能なのでしょうか。 当日は、中村香住さん(ジェンダー・セクシュアリティの社会学)、 田中東子さん(カルチュラル・スタディーズ)による発表を導きの糸として、 著者の河野真太郎さんとともに議論します。 日時:2018年 9/29(土)14:00-16:00 場所:早稲田大学 戸山キャンパス 31号館208号室 資料代:500円を予定 発表1 中村香住さん(慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程) 「メイドカフェに見る女性の複合的労働と承認――『戦う姫、働く少女』第3章の検討」 発表2  田中東子さん(大妻女子大学文学部准教授) 「第三波フェミニズムはポスト新自由主義への道を拓くのか?」 著者より応答 河野真太郎さん(一橋大学大学院経営管理研究科准教授) 登壇者(敬称略) 中村香住 慶應義塾大学社会学研究科後期博士課程所属。 専門はジェンダー・セクシュアリティの社会学。現在の主な研究テーマは、 メイドカフェにおける女性主体の経験について。 田中東子 大妻女子大学文学部准教授。博士(政治学)。メディア文化論, ジェンダー・スタディーズ,カルチュラル・スタディーズ。 主な著作・翻訳に『メディア文化とジェンダーの政治学―第三波フェミニズムの 視点から』(単著、世界思想社、2012年)、『出来事から学ぶカルチュラル・ スタディーズ』(編著、ナカニシヤ出版、2017年)、ポール・ギルロイ 『ユニオン ジャックに黒はない人種と国民をめぐる文化政治』